数年ぶりとなる佐々木譲の長編。著者の作品を手
にするのは巻末の解説に記してある通り、安定感
とワクワク感だ。代表作は【ベルリン飛行指令】
からはじめる第二次世界大戦三部作。ワシ好みの
ストーリーテラーです。独り暮らしの初老男性が
絞殺死体で発見され、捜査線上に浮上した家事代
行業の地味な女。沈黙するこの女性は小説の主人
公としては、なんとも地味で貧乏くさいのですが
半年前に読んだ、朝倉かすみの【平場の月】主人
公同様、意思の強さにね、感情移入してしまうの
です。久しぶりの佐々木譲・作品はワクワク感よ
りも安定感でした。流石に、話の締め方は上手い。
『沈黙法廷』
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