先日、書店の文庫本コーナーにて本書に目が留
まる。この日までに2度ほど読むも、頁を捲り
巻末に、今日のコロナウイルス感染対策へ疑問
を投げかける『我われの歴史意識が試されてい
る』、石破茂との対談『昭和16年夏の敗戦の
教訓』を見つけ、躊躇なく購入。著者は元東京
都知事の猪瀬直樹。 昭和16年、太平洋戦争
開戦の年の4月、当時の帝国政府が「総力戦研
究所」という機関を立ち上げ、30代前半の精
鋭、各省庁のエリート官僚や陸軍、海軍の大尉、
少佐、また日銀や同盟通信の記者まで総勢30
名を集め、もしアメリカと戦争をしたら、日本
は勝てるか。のシミュレーションを。重ね出し
た経過は実際と同じ【敗戦】だった。「データ
より空気」が日本最大の悲劇を生んだ。今日の
政府のコロナウイルス対策と照らし合わせてみ
ると、現在のあやまちと過去のあやまちと相似
形に重なってはないか。 いつの時代も、時の
政府はそれを「無視」してきた。失敗の本質を
探ろうとはしない。コロナウイルス対策にして
も「なんとかなるやろ」と。神風でも吹くのか、
現政府は最善策を導き出す覚悟はあるのか。本
書は過去のあやまちからのヒントを得る『必読
の書』である。自衛の時代は既にはじまってる。
『再読の書 必読の書』
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