先日、今年初めてご来店いただいた姉貴から「オ
バラさん、コピーライターの小林さんが亡くなっ
たの知ってる?」に「えっ、あの小林さんが?」。
そう言えば長い間、難儀なオヤジの顔を拝見して
ませんでした。彼が最初にこの酒場に現れたのは
17、8年前やったと思う。その都度、面倒を起
こすので何度も出入り禁止にしました。暫く間を
おいて「なあ、入ってもええ?」といたずら小僧
のような顔を扉のすき間から覗かせると「ええよ、
他のお客さんに迷惑を掛けたら出て行ってもらう
で」。それが合言葉のようになってました。「な
あ、永ちゃん掛けようや。古いヤツやで」。なに
かと注文の多いおっさんでもありました。ある日、
人の心を見透かしたように「オバラさん、群れる
の嫌いやろ。どこにも属さんようにしてるよな」。
さすが凄腕のコピーライター、その鋭い洞察力に
驚かされたことがある。この夜は、別の小林さん
(女性)の告別式に参列した後の営業でした。件
の姉貴たちは、小林さん(女性)の古くからの知
り合いでしたが、小林さんが亡くなられたことは
知らなかった。互いが驚かされる夜となる。こん
なことがあるのか、これもコバヤシの仕業なのか。
『小林さんの思い出』
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