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『1月17日の記憶』

あの日から28年。年々、あの日の記憶が薄れゆ
く。毎年、薄れてゆく記憶を書き記しておこくよ
う心がけてます。早朝、下から突き上げるような
揺れに叩き起こされる。飛び起きるや否や、逃げ
道を確保すべく玄関の扉を勢いよく開けた。空を
見上げると、あの日もええ天気やったことは憶え
てます。それから長い一日がはじまりました。夜
がね、あんなに長く感じたことは無かった。須磨
より東側から一晩中きこえてくるサイレンととも
に、車の上にだんだんと灰が積もってゆく。正直、
怖かったよ。眠れぬ夜、枕の横に靴を置いて、早
く夜が明けることを願った1月17日の記憶です。

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