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『私は貝になりたい』

脚本家・橋本忍の評伝『鬼の筆』を読み終え、橋
本忍自ら監督を務めた『私は貝になりたい』が観
たくなり映像ソフトを購入する。この映像作品の
存在はもちろん知ってましたが、ちゃんと見たこ
とはありません。最初はテレビドラマとして放映
され、後(1959年)に映画としてリメイクさ
れた作品です。第二次世界大戦中、理髪店を営む
平凡な男性が免囚され、つらい軍隊生活を経て復
員するも、思いがけない戦犯のレッテルを張られ
逮捕され絞首刑の判決を受ける。戦争の不条理と
その悲劇を描いた名作。劇中、刑務所・同房での
会話に「嫌な時代に生まれ、嫌なことをしたもの
です」の台詞があります。この台詞は戦争を経験
し苦い体験した人にしか書けないものと理解する。
戦後1960年に生まれた自分は「ええ時代に生
まれ、ええ経験して今日まで生きてきた人種」で
す。観ておいて良かった、生まれる前の映像作品。

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