夏が終わる頃にみる映画、ふたつ。毎年、こ
の時期に。ひとつは【天国と地獄】、言わず
と知れた黒澤明の名作です。うだるような暑
さの貧民街からみた高台の豪邸、横浜市内を
一望するガラス張りの邸宅では空調の効いた
快適な暮らし・・犯人目線の【天国と地獄】、
この歪んだコントラストから幼児誘拐事件へ。
状況を疑似体験するにはこの時期がよい。と
言うても、ワシ自身、空調の効いた部屋でみ
てるのですけど。もうひとつは【大統領の陰
謀】。高校１年生の夏、ちょうどこの時期に
ロードショーで観ました。アタマの悪い１６
歳には作品の内容がさっぱり分からなかった。
それから２０年くらい経って、原作と併せ映
像も再度。そうか・・そうだったのか！　そ
れから幾度となく鑑賞。見応えありの第一級
社会派ドラマです。今では最も好きな映像作
品となる。夏が終わる頃に、このふたつをね。