坂上泉、恐るべし。どえらい作家の登場です。書
店にて、興味そそる装丁(昭和29年、大阪を襲
う連続猟奇殺人事件)に目が留まる。著者は坂上
泉、知らんなあ。全くのノーマークでしたが、こ
れは【当たり】やろ。ワシの勘なのだ。著者の経
歴を見ると、なんと1990年(平成)生まれや
ぞ。なんで、平成生まれの作家が、昭和29年の
大阪を舞台にした小説が書けるのか。しかも、濃
い内容ですわ。登場人物の中には『読売新聞』の
名物記者・黒田清をモデルにした者まで。坂上泉、
こやつ、只者ではないぞ。同じ関西出身の小説家
『罪の声』の塩田武士の登場と重なるのだ。また
昨年、手にした【ベルリンは晴れているか】の深
緑野分とも。君らのホントのトシはなんぼや。そ
れほどのチカラ持った【ものかき】の登場なのだ。
『坂上泉、恐るべし』
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