沢木耕太郎の文庫本を手にするのは何時以来やろ。
つばめのように自由に、気ままにこの日本を歩い
てみたい。初の国内旅エッセイやそうな。本文よ
り場の情景が伝わってくる。税別550円也。え
え買い物をしましたよ。いかにもこのヒトらしい
【文庫本のあとがきとして】が良い。 先日、広
島にて『むかしながらの中華そば』をネットで調
べ、そこへたどり着いたことをブログに記しまし
た。本書の【あとがき】に、旅においてもネット
で調べてから行動を行動を起こすというのは、失
敗することを過剰に恐れる現代の若者の傾向に見
合っているように思える。国内における短期の旅
などというのは、ささやかな失敗をしても容易に
回復できる数少ない機会であるだろう。私がもっ
たいないと思うことは、失敗が許される機会に失
敗をする経験を逃してしまうことなのだ。可能な
かぎりネットに頼らず、自分の五感を研ぎ澄ませ
次の行動を選択する。ただそれだけで、小さな旅
もスリリングなものになり、結果として豊かで深
いものになるはずなのだ。 まさに【旅の達人】
のお言葉。『中華そば』一杯を食べるのにネット
に頼ったらあかんよな。ごもっともでございます。
『旅のつばくろ』
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