今週の週刊文春【私の読書日記】で見つけた『砂
の器と木次線』。日本映画屈指の名作『砂の器』
公開から50年、あの伝説のシーンはいかにして
生まれたのか? シーンごとに徹底分析。とある。
えええっ、こんな本があるのか。この映画を観る
ため4回は劇場に足を運んだ記憶あり。もちろん
映像ソフトやサントラ盤も入手、映画『砂の器』
に魅せられたオヤジです。コラムを読み終えるや
そのまま書店に急ぐ。読み掛けてる本を一旦おい
て本書の頁を捲る。劇中では、島根県に位置する
木次線・沿線での撮影(父子の放浪シーン)が作
品の重要なポイントとなる。実は、松本清張の原
作には、この父子の放浪は、ほんの数行しか書か
れていない。わずかな記述を大きく膨らませ物語
の核心となるシーンに仕立てたのは、脚本家・橋
本忍のアイディアによるものである。原作者の松
本清張自ら「小説では絶対に表現できない」と絶
賛したそうです。本書・著者の村田英治は、撮影
当時、この地でその現場に臨場したことで、風土
・人・時代と作品の関りから、ローカル鉄道と地
域との記憶をつなぐ一冊に、と。心して読むべし。
『砂の器 と 木次線』
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