今週の週刊文春『家の履歴書』は黒田征太郎。随
分と前に彼をモデルとした梁石日(ヤンソギル)
の小説『海に沈む太陽』を読み、その型破りな人
格に興味を持っておりました。【文中】より 思
えば、八十五年の人生を振り返るとき、僕は数え
きれないほど自分の居場所を変えてきました。そ
のなかで、もし絵を描くことと出会っていなかっ
たら自分は人を傷つけてしまうような生き方をし
てた気がします。僕は自分を「アーティスト」な
んて思っていない。僕は僕、黒田です。僕はそん
な自分に興味があります。自分という人間は、ど
ういう人間なのか。絵を描きながら、そのことを
いつも考えてます。自分の「家」を持つことなく
流れるように、その土地、その土地で生きてきた。
なんだか神様に弄ばれてきたような気持になりま
す。でも、それでいい。僕はそんな神様みたいな
ものに、人生というのは弄ばれていいんだ、と思
っているんですよ。 深いなあ、ステキな人生だ。
『家の履歴書 黒田征太郎』
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