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『砂の器』

昨日、一昨日と2日に分けて『砂の器』
(DVD)をみた。何度目になるやろ。
好きな邦画、5本の指に入る1本です。
橋本忍と山田洋次の共同脚本。と言う
点に、以前より興味を抱いてたので調
べてみた。 意外な事実に驚きました。
『砂の器』は脚本が出来てから松竹側
の意向で・・クランクインするまでは
10年以上!を待たなければならなか
ったそうな。 それを遡って行くと執
筆を始めた時期は山田洋次自身、まだ
新鋭監督で、シナリオ界の巨匠と運良
く?コラボ出来たカタチだったのでは。
と・・勝手にワタシは想像するのです。
10年以上もお蔵入りした理由は、内
容があまりに暗くて、扱う問題が深刻
で大きいから。と言うコトと、制作費
が掛る。からやそうな。この脚本を映
画化する為、ついに橋本は『橋本プロ
ダクション』を創立、第1回作品とし
て『砂の器』を製作し、1974年に
公開に辿り着き、大ヒット。となった。
この作品は中学2年生の時に初めて観
て以来・・何度となく観てますが、そ
の度、感動を与えてくれる名作なのだ。
今でこそ『砂の器』と言えば・・親子
の放浪シーンが有名ですが、松本清張
の原作では、終盤で僅かに触れられて
るにすぎない。 このわずかなヒント
を持って・・映画史に残る名場面を生
み出したのです。 原作者の松本清張
も『小説では絶対に表現できない』と、
この映像構成を高く評価したそうです。
物語のクライマックスとなる主人公の
脳裏をよぎる、回想シーンの映像と楽
曲は、何時までもココロに残るのです。

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