Read Article

『もう一つの原爆ドーム』

今日、長崎は68回目の「原爆の日」を
迎えた。この日の前に、【ナガサキ 消
えたもう一つの「原爆ドーム」】を読む。
爆心地近くに位置した浦上天主堂は、倒
壊した聖堂など、当初は広島の「原爆ド
ーム」のように保存の動きがありました。
当時、保存に前向きだった長崎の市長は
米国からの熱心な招請を受けての外遊か
ら帰ってきた後、天主堂取り壊しを指示、
その被爆遺構は地上から消えてしまった。
資料として無意味。と、取り壊された謎
を綿密な調査で真実に迫る。当時の市長
を懐柔した米国に底知れぬ怖さを感じる。
言葉巧みな米国の策は、これから後の原
発建設へと向かう。文庫本の追記に、先
の東北大震災において消え行く津波遺構
に対しても、その対処方を問う著者の思
いが込められている。一読、お薦めです。

URL :
TRACKBACK URL :

LEAVE A REPLY

*
*
* (公開されません)

COMMENT ON FACEBOOK

Return Top