著者・今中博之さんは、ワタシがデザイナ
ー時代、乃村工藝社に在籍するクライアン
トでした。ワタシもそうですが、今中さん
も相当な頑固者(笑)で、納入期限を巡り衝
突した記憶があります。もちろん、今は何
のわだかまりもありません。この度の出版
を知り、遅ればせながら手にした次第です。
社会福祉法人を経営するデザイナーであり、
重度身体障がい者でもある著者が実践して
きた【社会を希望で満たす働きかた】を解
いた本書。ですが、読み難いなあ(笑)。ソ
ーシャルデザインというシゴトを未だ知ら
ぬ読者からすれば・・文中に注釈や固有名
詞の登場箇所が多く、それが『知りたい』
の妨げになってるようにも思える。言葉は
簡単である方がワタシ等には伝わりやすい。
著者・主催の【アトリエ・インカーブ】は
知的に障がいのある、現代アーティストた
ちの創作活動の環境を整え、彼等が作家と
して独立することを支援しています。彼等
のスタンスは『この作品は、障がい者が描
いたものです』と主張することでなく、カ
テゴライズからの解放は社会福祉の悲願で
あり『現代に生きるアーティストがつくる
アート=現代アート』という捉え方を指針
とする。著者は『コノユビトマレ』とフラ
ッグ掲げ、人と人との繋がりを広げてゆく。
今中博之さんの【使命と覚悟】を知る一冊。