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『ある物書きのはなし』

清武英利というノンフィクション作家がいる。前
職は【読売巨人軍球団代表】。この人物を知った
のは2010年の【文藝春秋】で『木村拓也への
思い』を語る巻頭随筆でした。当時、球団代表だ
った清武は2006年に出番の少なくなった広島
カープのベテラン野手・木村拓也を「もう一花咲
かせてあげてくれせんか」と広島側の要求を受け
入れ3シーズンを選手として起用。『一生懸命』
を買われ、翌年はコーチとして籍を置く。その年、
マツダスタジアムでカープとの対戦・直前にクモ
膜下出血で帰らぬ人となった。随筆で、野球人と
して故人に対する真摯な思い、熱い思いが伝わる。
ええ文章でした。それから時は流れ・・2017
年に【石つぶて】という骨太のノンフィクション
が目に留まり、著者はあの人物と知り驚く。また、
渡邊恒雄に反旗を翻した『キヨタケ』であること
も。彼の作品には【一本の太い筋】が通っている。
この連載ノンフィクション然り。彼の【物書き】
としての始まりは今週号のこの状況からだと思う。

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